聖土曜日

April 19, Saturday

聖土曜日
© ShutterStock
聖土曜日(せいどようび)は、キリスト教における重要な祝日の一つで、イエス・キリストの受難と死を記念する「聖金曜日(グッド・フライデー)」の翌日、そして復活を祝う「復活祭(イースター)」の前日にあたる日です。英語では「Holy Saturday」と呼ばれ、キリスト教の典礼暦においては「聖なる三日間(Triduum)」の最後の日に位置づけられています。

宗教的意義
聖土曜日は、イエス・キリストが十字架で亡くなった後、墓に葬られていたことを記念する日です。この日は、キリストが死の中にとどまり、地獄(陰府)に下って義人たちを救い出したとされる「陰府降下(ハーデス降下)」の出来事とも関連づけられています。したがって、聖土曜日は「沈黙」と「待機」の日であり、信者たちはキリストの復活を静かに待ち望む時間とされています。

典礼と習慣
カトリック教会や正教会、プロテスタントの一部では、聖土曜日にはミサや礼拝が行われないことが一般的です。特にカトリック教会では、日中は祭壇が飾られず、聖体拝領も行われません。ただし、日没後には「復活徹夜祭(イースター・ヴィジル)」が行われ、これはキリストの復活を祝う最初の典礼であり、教会暦上最も重要なミサの一つとされています。

この復活徹夜祭では、以下のような儀式が行われます:

- 火の祝福と復活のろうそく(パスカルキャンドル)の点火
- 旧約聖書の朗読による救いの歴史の回顧
- 洗礼式や堅信式(成人洗礼者のため)
- 復活の喜びを表すグローリア(栄光の賛歌)とアレルヤの復活

文化的側面
国や地域によっては、聖土曜日に特有の習慣や伝統が存在します。たとえば、ポーランドやフィリピンなどでは、聖土曜日に食べ物を教会に持参して祝福を受ける「食物の祝福(Święconka)」という習慣があります。また、スペインやラテンアメリカ諸国では、聖週間(セマナ・サンタ)の一環として、聖土曜日にも宗教行列が行われることがあります。

日本における位置づけ
日本ではキリスト教徒の割合が少ないため、聖土曜日は国民の祝日ではなく、一般的な認知度も高くありません。ただし、キリスト教会(特にカトリック教会やプロテスタント教会)では、復活祭前の重要な日として、静かな祈りや準備の時として守られています。

聖土曜日は、キリスト教の信仰において「死と復活」の神秘を深く黙想する日であり、希望と再生の始まりを待ち望む、静けさと期待に満ちた時間とされています。

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