端午節
May 31, Saturday
起源と歴史
端午節の起源は古代中国にさかのぼり、戦国時代の詩人・屈原(くつげん)にまつわる伝説が有名です。屈原は楚の国の忠臣で、国の行く末を憂いて汨羅江(べきらこう)に身を投げたとされます。人々は彼の死を悼み、川にちまきを投げ入れて魚が遺体を食べないようにしたり、龍舟(ドラゴンボート)を漕いで遺体を探したりしたことが、端午節の風習の由来とされています。
主な風習と食べ物
* ちまき(粽:もち米を竹の葉や笹の葉で包んで蒸したもので、屈原にちなんで供えられるようになりました。中身は地域によって異なり、甘いものから肉入りのものまでさまざまです。
* ドラゴンボートレース:中国や台湾、東南アジアなどでは、龍の形をしたボートで競争する「龍舟競渡(りゅうしゅうきょうと)」が行われます。これは屈原の遺体を探すために人々が舟を漕いだという伝説に由来します。
* 菖蒲(しょうぶ)やよもぎを飾る:日本や中国では、菖蒲やよもぎを玄関や屋根に飾ることで、邪気を払うとされています。菖蒲湯に入る習慣もあります。
日本における端午の節句
日本では、端午の節句は奈良時代に中国から伝わり、武家社会を経て「男の子の節句」として定着しました。現在では5月5日は「こどもの日」として国民の祝日となっており、男の子の健やかな成長を願って、鯉のぼりを揚げたり、五月人形を飾ったりします。
現代の意義
端午節は、家族の健康や子どもの成長を願う日として、今も多くの人々に親しまれています。また、伝統文化を次世代に伝える重要な機会でもあり、各地でさまざまなイベントや祭りが開催されています。