聖キュリロスと聖メトディオスの日

May 24, Saturday

聖キュリロスと聖メトディオスの日
© ShutterStock
聖キュリロスと聖メトディオスの日は、スラヴ民族のキリスト教化に大きな貢献をした二人の兄弟、聖キュリロス(キュリロ)と聖メトディオスを記念する祝日です。彼らは9世紀にビザンティン帝国からモラヴィア(現在のチェコやスロバキアの一部)に派遣され、スラヴ語によるキリスト教の布教活動を行いました。

この祝日は、特にスラヴ系の国々、特にブルガリア、チェコ、スロバキア、北マケドニアなどで重要視されており、国によって祝われる日付が異なります。たとえば、ブルガリアでは5月24日に「スラヴ文字と文化の日」として祝われ、チェコとスロバキアでは7月5日に「聖キュリロスと聖メトディオスの日」として国民の祝日となっています。

彼らの最大の功績は、スラヴ語を表記するための最初の文字体系である「グラゴル文字」の創出と、それを用いた聖書や典礼文書の翻訳です。これにより、スラヴ民族は自らの言語でキリスト教を学ぶことが可能となり、文化的・宗教的な独自性を育む基盤が築かれました。

聖キュリロスと聖メトディオスは、1980年にローマ教皇ヨハネ・パウロ2世によって「ヨーロッパの守護聖人」としても宣言され、東方正教会とカトリック教会の双方で崇敬されています。この祝日は、宗教的意義だけでなく、言語、教育、文化の発展を称える日としても広く認識されています。
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